ヤマヤ株式会社
Yamaya Co.,Ltd.

靴下の街・奈良県広陵町、ヤマヤ株式会社の靴下工場にはさまざまな編み機が稼働しています。ワンシーズンで一新という靴下のデザイン、ニーズに応えていくには、時代を読むセンスと、専門的な機械を扱う技術が不可欠です。生産拠点が海外に移りゆく中、国内での靴下づくりを途絶えさせまいと、地域企業と協働し「オーガニックガーデン」の立ち上げを牽引。オーガニックコットンを使った製品の開発を始めました。1994年、エコという価値観がない時代のことです。「いいものを作りたい」という熱い思いが、新たな価値を創り出しています。

process

靴下
オーガニックコットンのどこがいい?実感できる術は、足下にありました。

Report

靴下と古墳のまち、奈良県広陵町のヤマヤ株式会社。
広陵町は四方を山に囲まれた盆地で、歴史の深い繊維産業の町です。

このあたりは雨が少なく、大きな川もない地域。この、稲作が難しい地域性から、代わりに広く綿を栽培しはじめ、木綿織りが盛んになり、現在は日本一の靴下生産量を誇っています。

大正時代、地元の人がアメリカの靴下編み機を持ち帰ったことから、靴下づくりが盛んになりました。戦後、靴下需要の高まりと共に企業は一気に増えましたが、いまではだんだんと工場はすくなくなり、海外製のものが多く出回るなか、自社ブランド「ホフマン」の立ち上げや協同組合でのブランド運営などで、日本一の生産地の誇りを守っています。

ヤマヤの工場では、40年以上にわたって使われつづける歴史のあるものから、コンピューター管理の最新のものまでが混在して稼働。機械は、編み針が円形に並んでいて、筒状の靴下が繋がった状態で編み上げられます。それを1足分づつに切り離し、つま先を縫って塞ぐと、靴下のできあがり。多くの行程に人の手が入り、丁寧に仕上げられていきます。

靴下のデザインは、糸の種類や編み方の密度、その他いろいろな条件がすべて違います。この機械を扱える技術を持ち、知識・経験ともに豊富な職人が、1台1台、機械の微調整を行っていきます。

デザインのデータはコンピューター管理でも、機械には歯車やチェーンなどが無数にあり、アナログな部分も多い。その分、コンピューター管理の最新式のものよりも、職人にとってはメンテナンスが行いやすい。職人と機械の、息を合わせた仕事でもあるのです。

made in westでは、主にオーガニックコットンを使用した商品を展開しています。
オーガニックコットンが好まれる理由は、環境のため、働く人の健康のためと、さまざまです。

そして、はき心地の良さにもしっかりとした理由があります。通常の効率優先の綿栽培では、綿花を収穫する際、葉を早く落とすため、枯れ葉剤などの化学薬品が大量に使われています。オーガニックコットンの収穫は、綿花が完熟し、自然に葉がおちるまで待ちます。そうして収穫される成熟した綿花は、空気をたくさん含んでおり、柔らかく吸湿性や保温性にも富んでいます。オーガニックを選ぶ最大の理由は、やはり、はき心地なのです。繊維の強さも魅力のひとつで、長く使えば使うほど、その良さを体感できるのです。

海外での生産量が増えて来ている中でも、
日本のていねいなものづくりの良さを感じ取り、生活に取り入れている人も増えてきています。

ヤマヤの真摯なものづくりの姿勢が、ひとつひとつの製品に映しだされ、
さらに魅力のある製品となり、使い手にもしっかりと伝わっています。